2003年07月13日 |
全国各地の自然を生かした地域活性化活動に参加している月尾嘉男・東大名誉教授が12日、吾川郡伊野町を訪ね、仁淀川流域の市町村の首長らと懇談。月尾さんの来高に合わせて、土佐技術交流プラザが先ごろ製作した「紙カヌー」の進水式も行われた。 月尾さんは都市基盤、建築への情報技術(IT)応用などについての第一人者で、東大大学院教授から総務省総務審議官に登用された異色の経歴も持つ。一方で、趣味のカヌーを通じて全国を回り、北海道・釧路や中村市の四万十川僻村塾など全国14の地域活性化グループに参加している。 月尾さんは同町鹿敷の土佐和紙工芸村で、各市町村長らを前に講演。環境問題、ライフスタイルの変化、地方分権の流れから流域の可能性を指摘し、「ここに住む人が、ここの良さを知ってほしい。そのために『仁淀川山間塾』といったようなものを(流域住民で)立ち上げても面白いと思う」などと述べた。 続いて、各首長がそれぞれの自治体の取り組みなどを紹介。中山間地域の情報化、森林間伐などについて意見交換した。 この後、不織布で作った「紙カヌー」の進水式が近くの河原で行われ、月尾さんらも試乗。月尾さんは「前から来てみたいと思っていた。実際にカヌーで下ったけど、いい川だと思う。これからお役に立てることがあれば」と話していた。 【写真】「紙カヌー」に試乗する月尾さん(伊野町鹿敷) |