高知新聞 2005年07月22日 |
県内の多くの学校で夏休み初日となった21日、高気圧に覆われた高知県地方は朝から雲一つない夏空が広がった。ぎらぎらと照りつける太陽の下、川や海に子どもたちの歓声がはじけた。 高岡郡越知町越知甲の越知中学校のすぐ近く、仁淀川にかかる沈下橋の橋脚付近は、同校生徒に代々受け継がれている天然プール。夏休みスタートを祝うように、どぼんどぼんと朝から涼しげな音を立てて子どもたちが飛び込んでいた。 高知地方気象台によるとこの日、本県は太平洋と朝鮮半島の西にある高気圧に覆われ、最高気温も県内15カ所の観測地点で、佐賀(29・7度)以外は30度を超える真夏日に。今後数日間は気圧配置に大きな変化はなく、晴れた暑い日が続くという。 【写真説明】夏休みスタート。涼しげにどぼん(高岡郡越知町越知甲) |
2005年07月22日 |
8月1日に吾川郡池川町、吾川村と合併する高岡郡仁淀村で21日、閉村記念式典が行われ、約220人が半世紀にわたる村の歴史に思いをはせ、新町「仁淀川町」に向けて気持ちを新たにした。 同村は昭和29年、別府村と長者村が合併して誕生。大渡ダム建設や鳥形山開発などの大型事業が実施される一方、過疎や少子高齢化が進み、合併当時8600人を超えた人口は現在約2500人にまで減少した。 高吾北5町村での合併協議が破たんした後の昨年4月、3町村による法定合併協議会を設置。同年11月に合併協定に調印した。 式典は村多目的研修集会施設で行われ、藤村楠正村長が「住民が200年にわたり秋葉祭りを継承してきたように、新町に大きな誇りを持って新たな歴史を切り開いていきたい」とあいさつ。自治や福祉など4分野で尽力した村勢功労者24人を表彰した。 この後、村役場(新町では仁淀総合支所)前で閉村記念碑を除幕。集会施設での「閉村の宴」では、村民でつくる沖縄の楽器・三線や和太鼓のグループによる演奏を楽しみながら杯を交わした。 ある部落長は「小さいころに冷たい川に飛び込んで遊んだことが忘れられない」と振り返り、「村旗が降納された時、村がなくなることが寂しくなって涙が出たが、新町に地域の将来を託して頑張っていきたい」と語っていた。 【写真説明】村旗を降納し、約半世紀の村の歴史に別れを告げた(仁淀村の多目的研修集会施設) |