高知新聞  朝刊ヘッドライン・ニュース
2005年09月10日


用水路にオオサンショウウオ 台風で迷う?

 吾川郡仁淀川町藤ノ野のビニールハウス脇の用水路で9日、国の特別天然記念物のオオサンショウウオが見つかった。体長95センチ、胴回り32・5センチの成体。発見した同町川口の農業、片岡武久さん(37)らは「こんな所で実物が見られるとは」と驚いている。

 同日朝、片岡さんがハウスに谷水などを引いている用水路(深さ約1メートル、幅約0・9メートル)を見回ったところ、水がたまっている場所にじっとしていたオオサンショウウオを見つけた。前日にはいなかったという。

 「木くずでも引っ掛かっているのかと思って、手を伸ばしたら動いたのでびっくり」と片岡さん。連絡を受けた横倉山自然の森博物館=高岡郡越知町=の職員らが大きさを計測し、近くの土居川に放した。

 同館職員によると、用水路の水が流れ込んでいる土居川の上流では30年ほど前、オオサンショウウオが採捕された記録がある。職員は「台風14号の影響で土居川が増水し、流されたオオサンショウウオが用水路に迷い込んだのかもしれない」と指摘している。

 【写真説明】用水路で見つかった体長95センチのオオサンショウウオ(仁淀川町藤ノ野)

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