高知新聞 2005年09月18日 |
来年放送のNHK大河ドラマ「功名が辻」の初めての高知ロケが17日から2日間の日程で、高岡郡越知町で始まった。上川隆也さん演じる山内一豊が、後に妻となる幼少期の千代に出会うシーンなどが撮影された。 司馬遼太郎原作で、脚本は大石静さん。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康に仕えた山内一豊が、千代の内助の功に支えられながら土佐藩主になるまでを描く。千代役は仲間由紀恵さんが演じる。 ロケは8月26日に滋賀県でクランクイン。県観光コンベンション協会の紹介で、木曽川に見立てた清流として仁淀川が選ばれ、この日同町横畠の仁淀川河川敷で行われた。 原作にはないオリジナルの場面で、桶狭間の戦いが間近いころ、河原で魚を捕っていた一豊と家臣の五藤吉兵衛(武田鉄矢さん)、祖父江新右衛門(前田吟さん)が、母親とはぐれて美濃に向かおうとしている千代(永井杏さん・子役)と出会う―という設定。 スタッフ約30人が小道具や照明の準備でせわしなく動き、「はい、本番行きまーす」の掛け声で撮影開始。上川さんは「薬を塗ってやるだけじゃ」と言いながら、足を痛めた千代を優しく介抱する一豊を熱演した。 大加章雅チーフ・プロデューサーは「この場面は、結婚で対面する前に2人が出会っていたというドラマチックさを演出するため加えられた。仁淀川は昔のきれいな木曽川のイメージにぴったり」と満足げ。 撮影の合間に取材に応じた上川さんは「以前に坂本龍馬を演じた時以来の高知ですが、あったかいところですね。激動の時代を生き抜いた一豊は真っすぐで一本気。長丁場だが無事に務めて、面白い作品にしたい」と意気込んでいた。 今後、本県でロケがあるかどうかは未定。 【写真説明】山内一豊を熱演する上川隆也さんら(越知町横畠) |